木造賃貸アパートの特徴~音が響きやすいって本当?~
幸手市周辺で賃貸アパートをお探しのお客様から、こんな質問をいただくことがあります。
「木造アパートはコンクリート造りと比べてどうですか?」、「木造アパートは音が響きやすいですか?」「鉄筋コンクリート造のマンションと比べると音が響きやすそう」、「冬は寒いですか?」といったものがあります。
今回は木造アパートのメリットとデメリットと、特にご質問が多い「音」について詳しくお伝えしていきたいと思います。
目次
1 :木造アパートの特徴は?
日本は木造住宅が主流の為、ご実家が木造という方はイメージをしやすいのではないかと思います。
木材は通気性や断熱性に優れ、軽量で強度もあり建築のコストが抑えられるので家賃が安くなる傾向があります。
また、木は水分を吸収する特性があるので、じめじめした梅雨時季や暖房を使用する冬場でも結露の発生を抑えてくれます。
2 :木造アパートのメリットとは?
お部屋探しをされる方のなかには、マンション暮らしが長い方もいらっしゃいます。
そのように鉄筋コンクリートや鉄骨造に住んでいた場合、木造と聞くとイメージが難しいですよね。まずは木造アパートのメリットを3つ挙げてみます!
2.1:家賃が安い傾向がある
木造アパートの材料として使用されている木材は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造に比べて安価で仕入れやすいと言われています。
建築費用が抑えられることに加え、木造アパートのほとんどは3階未満のため、エレベーターがついていない場合が多いので管理費などを抑えられます。そのため、木造アパートの家賃は安めに設定している傾向があります。
2.2:通気性に優れている
木造アパートは鉄筋コンクリート造や鉄骨造と比べて通気性に優れているので、熱がこもりにくく、夏にクーラーをつけなくても涼しいこともあります。
暑がりの方やクーラーの使用による電気代を少しでも節約したい方にはオススメです。
夏本番にはクーラーを終日使用していることを考えると、夏本番を迎える前や初秋の時期にクーラーをつけずともお部屋が涼しく保たれやすい木造アパートは魅力的ですね。
2.3:お部屋を広く使える!
マンションの内見の際に綺麗な四角の部屋ではなく、角が出っ張っているのを見たことはありませんか?
その出っ張りは『梁』と呼ばれるものですが、木造アパートでは構造上、梁を作る必要がないのでお部屋をより広く使うことができます。
3:木造アパートのデメリットとは?
木造アパートにはメリットだけでなく、デメリットもあります。
デメリットにはどういった点が挙げられるのか。メリットと同様に、木造アパートのデメリットを3点挙げてみました。
3.1:防音性が低め
木造アパートは通気性がいい分、音が少し通りやすいので鉄骨造などと比較すると音が響きやすい傾向があります。
そのため、お隣の部屋の音が聞こえてきたり、自分の生活音がお隣の部屋に聞こえていたりする可能性もあります。
しかし、『音が全く聞こえない』、『音を響かせない』という音が全くない状況を選択することは、木造アパートに限らず、集合住宅という環境にお住まいになるからには難しいかもしれません。
3.2:エアコンの効きが弱い
木造アパートは、壁や柱の間に通気性を良くするための隙間があるため、エアコンの効きが弱い傾向にあります。
そのため、夏の暑さや冬の寒さが苦手な方は注意が必要です。
木造アパートならではの対策でなくとも、価格高騰に応じたプラスアイテムを取り入れることが自ずと必要になってきていますよね。こちらのコラムにてそれぞれ「効率的な暑さ対策」「効率的な寒さ対策」を紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
3.2:火事の心配がある
木造は「木」を使っているので燃えやすいイメージがありますよね。
ただ、燃えない素材とされている鉄筋コンクリート造や鉄骨造の場合は、高温になると強度が保てずに、曲がってしまうことも。そうすると、熱に耐えられなくなった建物が倒壊してしまう恐れもあると言われています。
しかし木造アパートの場合、木の表面が焼けても、芯の部分まではなかなか燃えないようになっています。さらに、木には水分も含まれているので、全てが燃え尽きるまでには時間がかかり、鉄骨造と比較すると火事の時にすぐに倒壊してしまう可能性が低いです。そのため、万が一火事になってしまったとしても、火事に気づき逃げる時間は確保しやすいと考えられます。
4:木造アパートと鉄骨アパートの特徴と構造を比較すると?
日本では昔から馴染み深い木造住宅はW造(=Wood)とも呼ばれ、土台や壁、柱などの構造体に木材を使用しているところが最大の特徴です。
それに対し、鉄骨アパートは鉄骨を骨組みに使用している鉄骨造の建築物で、S造(=STEEL)とも呼ばれる構造です。厳密には軽量鉄骨も鉄骨造に含まれますが、鉄骨造には6㎜以上の厚さの鋼板を使用している重量鉄骨造と、6㎜以下の厚さの鋼板を使用している軽量鉄骨造があります。
一般的には木造アパートと鉄骨アパートを比較すると、鉄骨造の方が気密性に優れ、防音性も高いといわれています。
しかし、LDK以上等の複数お部屋がある物件ですと、「隣室と隣り合わせの部屋は寝室だけ」といったこともあり、「1日の大半を過ごすリビングや大きな音を発しやすい洗濯機置き場を要する洗面所は隣り合わせていないから、思っていたより騒音の心配がなかった」というお声があるのも事実です。
近年では壁内の遮音材を増やしたり、クッション性の床材を用いたりと建築段階で遮音性を高めた構造を取り入れている木造アパートも増えてきています。
また、鉄骨アパートだからといっても隣との仕切り壁に石膏ボードが使用されていると、木造アパートとさほど変わらない音漏れが生じるのも事実です。
”鉄骨だから音漏れの心配がない”や”木造アパートは音が気になる”といった先入観はなくして、内見の時に自分の耳で確認する!といったことが大事だと思います。
4:自分でできる防音対策は?
色々と比較・検討したうえで木造アパートを選んだ方、また、現在ご入居中の方でも音の問題にお悩みの場合もあるかもしれません。
もし、そのような場合でも自分でもできる防音対策をお伝えしますので参考にしてみてください。
・家具にキャップをする。
テーブルや椅子を引きずらないように心掛けるのも大事です。
・洗濯機や冷蔵庫は使用時間に注意する。
防振・消音マットなどを敷くのも効果的です。
・掃除機や給排水音(入浴やシャワー)の時間帯に注意する。
早朝・深夜の利用を控えるようにしましょう。
・壁や床に防音シート、防音マットや絨毯を敷き詰める。
賃貸アパートの場合は両面テープを使うと退去時に剥がすこともできるので安心です。また、絨毯は厚みがあってクッション性の高いものを選ぶとより効果的です。
・ヘッドフォンや耳栓をする。
周囲の騒音を気にすることなく、読書や睡眠に集中しやすくなります。
上記の他にも、防音対策についてまとめたコラムがあるのでこちらも参考にしてみてください。
6:まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は木造アパートのメリットとデメリットとともに、お客様からのご質問が多い木造アパートの「音」についてお伝えしてきました。
木造アパートは通気性が良いため、防音性は低いと言われていますが、近年では遮音性の高い素材が使われている木造アパートも増えてきています。
本文中でもお伝えした通り、構造に関係なく実際に内見時に自分の耳で確認することが大切です。
「お部屋でどのように過ごしたいか」「どんなお部屋が自分に合っているのか」といった点を含めて、エリアや予算等の希望条件に合わせたお部屋探しの参考になれば幸いです。