賃貸アパートで快適に暮らせる築年数は?
幸手市で賃貸アパートをお探しするお客様に、必ず確認する項目の一つとして『築年数』があります。
「多少高くても新築がいい!」「できれば新築がいいけど、予算を考えると…」「家賃が安くなるなら築年数は気にしないなぁ」と、人によって考え方はそれぞれです。
賃貸アパートで快適に暮らすには、築何年くらいがおすすめなのか。
今回は賃貸アパートの『築年数』について、築浅(ちくあさ)と築古(ちくふる)のメリット・デメリット、築年数は何年くらいがおすすめなのかについてお伝えしていきます。
目次
1:「築年数」とは?
築年数とは建物が完成してから経過した年数のことです。1年未満かつ誰も入居していないものを「新築」と呼びます。明確な規定はありませんが、築年数が浅いものを「築浅物件」、築年数が古いものを「築古物件」と呼びます。一般的に築浅物件は築10年以内、築古物件は築30年以上の物件に使われます。
2:新築(築浅)賃貸アパートのメリット・デメリット
以前、『新築の賃貸アパートはメリットだらけなの?』のコラムにて新築の賃貸アパートのメリット・デメリットについてお伝えしているので、ここではポイントだけお伝えします。
2.1:新築(築浅)賃貸アパートのメリット
新築(築浅)賃貸アパートのメリットは4つ
■高機能設備が整っている
■内装・外装全てが新品
■入居者間のコミュニティも物件と同じく新築
■最新の耐震・耐火性
2.2:新築(築浅)賃貸アパートのデメリット
新築(築浅)賃貸アパートのデメリットは3つ
■シックハウス症候群になる可能性もある
■内見できない場合もある
■物件によっては家賃や退去時の支払いが割高になる事もある
3:築古賃貸アパートのメリット・デメリット
「築年数が古い=ボロボロ」といったイメージを持っている人もいらっしゃるかと思います。最近では築年数が古くても空室にしておきたくないため、リノベーションを行ったり、設備を一新したり、新築に劣らないおしゃれで綺麗な物件も増えています!
3.1:築古賃貸アパートのメリット
築古賃貸アパートのメリットは3つ
■家賃が安い
新築や築浅の賃貸アパートに比べ、築古物件は1〜2割ほど家賃が安めに設定されているケースが多いです。
■物件の選択肢が多い
新築・築浅の賃貸アパートはそれほど数が多くないため、賃貸アパートを探す際にそれらの条件で絞ってしまうと、候補物件が少なくなりがちです。
築古の賃貸アパートも選択肢に入れることで、より豊富な物件から部屋選びができます。
■お得なリノベーション物件があることも
大家さんも空室にしておきたくないため、築年数が古い物件に対して、リフォームやリノベーションを行うケースが増えつつあります。
新築に劣らない部屋のきれいさや設備に加えて、家賃は新築や築年数の浅い物件よりも安く設定されているという魅力も。リノベーション物件も視野に入れてみることで、お得に良い物件を見つけられる可能性は高いです。
3.2:築古賃貸アパートのデメリット
築古賃貸アパートのデメリットは3つ
■建物・設備の劣化
新築物件の場合、温水洗浄便座や浴室乾燥機などの設備が備わっているところも多い一方で、築年数の古い物件には、このような設備がついていないケースがほとんどです。設備面の充実度でいうと、どうしても新築とは差がついてしまうため、家賃とのバランスを考慮しつつ判断する必要がありそうです。
また、人が生活するといろいろな匂いが発生します。長年少しずつ蓄積したさまざまな匂いが退去後のクリーニングでも完全にはとれないことも。
■建物の耐久性・耐震性が低い
『賃貸アパートの地震対策』のコラムにて築年数と耐震性についてお伝えしました。
1981年6月1日以降に建築確認を受けていない建物は「旧耐震基準」の物件であるため、耐震性には不安が残ります。築年数が古い物件から選ぶとしても、新耐震基準を満たしている物件か、耐震補強工事を施されている物件を大家さんか管理会社に確認しましょう。
■防音性や断熱性が低い
築年数の古い物件のほうが新築・築浅物件に比べると防音性・断熱性が低い傾向があります。築古アパートは性能の良い断熱材が使われていないため、気密性や断熱性が低く、築浅物件に比べて冷暖房が効きにくいことがあります。
4:賃貸物件の築年数は何年を目安に選べばいい?
築浅賃貸アパートと築古賃貸アパートのメリット・デメリットについてお伝えしてきましたが、では、築年数はどれくらいを目安に選べばいいのか。
『設備』、『耐震性』、『耐久性』の3つのポイントでお伝えしていきたいと思います。
4.1:設備の充実度を選ぶなら「築10年以内」
お部屋の設備の綺麗さは当然のことですが、設備にも流行があります。
例えば、今では浴室・洗面・トイレは独立した間取りが人気ですが、初めて日本で行われた昭和39年(1964年)の東京オリンピックの際に納入された『3点ユニット』は1990年代中盤までは、3点ユニットがホテルライクでおしゃれな一人暮らし仕様として人気がありました。しかし、現在では不人気設備の象徴のような一面も。
近年では、「宅配ボックス」や「温水洗浄便座」「TVドアホン」などの設備が主流です。設備の充実度を選ぶなら築10年以内の賃貸アパートをおすすめします。
ただし、築10年を超えている場合でも、リノベーションやリフォームで最新設備が備わっていることもあるので築年数だけでは図れない部分もあります。
4.2:耐震性を重視するなら「1981年6月以降」
上記でもお伝えした通り、耐震性を重視するなら『新耐震基準』に適合した1981年6月以降に建てられた賃貸アパートが良いでしょう。
木造アパートの場合、2000年6月以降に建築されたものは『2000年基準』に適合していて、「震度6〜7程度に対しても倒壊や崩壊しない」レベルとなっています。
地震に対する安心も重要ですが、希望する物件が大通りに近い場合でも日常的に大型トラックなどによる振動の影響を受けにくくなっています。
4.3:耐久性を重視するなら「木造は築22年以内」「RC造は築47年以内」
前回『幸手市で賃貸アパート探し〜鉄骨造のメリット・デメリット〜』のコラムにて「法定耐用年数」についてお伝えした通り、建物には「税務上の価値」を算出するために定められた構造別の耐用年数があります。実際の建物の寿命とは異なりますが、建物の築年数を考える上では1つの目安となるでしょう。
■木造:22年
■軽量鉄骨造(鋼材の厚さが3mm以下):19年
■軽量鉄骨造(鋼材の厚さが3mm超4mm以下):27年
■軽量鉄骨造(鋼材の厚さが4mm超):34年
■重量鉄骨造:34年
■鉄筋コンクリート造(RC造):47年
5:まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は賃貸アパートの築年数についてお伝えしました。
新築(築浅)の賃貸アパートの方がきれいで最新設備が備わっていますが、その反面、家賃が高いデメリットがあります。築古の賃貸アパートは家賃は安めの設定ですが、設備面や耐震性に不安を感じることも。
しかし、築古アパートでもリノベーションやリフォームをしている物件が増えてきています。選択肢の幅も広がるため、新築・築浅にこだわりすぎず、築古物件も視野に入れてお部屋探しを進めてみてください。